マイホームを購入する際には、多くの方が「頭金」を支払うことになります。
そんな頭金と混同してしまいがちなのが「手付金」という言葉。
また、それら以外にもマイホームの購入時にはいろいろな諸費用が必要です。
そこで今回は、頭金と手付金の違いについて、そしてマイホーム購入の際に必要な諸費用や、ローンを組む際の注意点についてもご紹介していきます。
マイホーム購入時に支払う頭金と手付金の違いとは
「頭金」と「手付金」は、どちらもマイホーム購入のための初期費用として自己資金(自分の貯蓄などから支払いのできる現金)での支払いが必要になるため、よく混同される言葉です。
違いとしては、頭金は自己資金から支払うマイホーム購入費用の一部のことで、手付金は売買契約を結ぶ際にマイホーム購入代金の一部を証拠金として支払う費用だということ。
どちらも購入代金の一部になるという意味で違いはありませんが、頭金は買い手が住宅ローンの借入額を減らして返済の負担を軽減するという目的があるのに対し、手付金は買い手の都合で契約を解除した際には売り手に全額がわたってしまうという、解約金としての役割を担っています。
初期費用は頭金と手付金だけじゃない!マイホーム購入に必要な諸費用とは
マイホーム購入の際には、頭金、手付金以外に「諸費用」を準備しなくてはいけません。
諸費用は住宅ローンに組み込める場合もありますが、住宅ローン返済の負担を減らすためにも可能な限り自己資金から支払うことをおすすめします。
諸費用の主な内容は、不動産会社へ支払う仲介手数料、印紙税、所有権移転のための登記費用、登記を担当した司法書士へ支払う報酬、住宅ローンの借り入れ費用、引越し代などです。
住宅購入価格の10パーセントから12パーセント程度にあたる金額が、諸費用に必要な額の目安だといわれています。
マイホーム購入に必ず必要な手付金!では頭金は?その考え方と注意点
実は、頭金は必ず支払わなくてはならないというわけではなく、頭金をゼロにして全額を住宅ローンで支払う「フルローン」という方法も可能です。
しかし、まとまった額の頭金を支払っておけば、当然ですが住宅ローンの借入総額が少なくなるため、返済負担を減らすことができます。
借入額が多ければそれだけ金利分の支払いも増えるので、最終的な返済総額にも差が出てくるでしょう。
一方で、フルローンを利用して生活のために自己資金を多めに確保しておくという考え方もあります。
しかし、もしマイホームを売却せざるを得ない状況になってしまったときには、売却額で住宅ローンの残額を返済しきれない事態になる可能性も想定しておきましょう。
そのような事態にならないための注意点としては、フルローンを利用したり頭金を少額にする際には、夫婦共働きで複数の収入源を確保しておくなどしっかりとした返済計画を立てておくこと。
どちらの方法をとるにせよ、無理のない借入額を検討してくださいね。