近年よく耳にするようになった言葉として「インスペクション」がありますが、言葉の意味はなんとなく知っていても、実際に何をするのかはよくわからないという方が多いのではないでしょうか。
住居を売買する際に実施されることが多く、取引に安心感を与えられます。
今回は、インスペクションの意味や費用、一連の流れについてご紹介します。
インスペクションの意味とは?費用はどれくらいかかる?
インスペクションとは建物状況調査とも呼ばれ、住宅の施工にくわしい専門家が家の状況を判断し、客観的に修繕箇所や費用などをアドバイスすることを指します。
長く住んでいた場合、綺麗に使用していても建物の劣化は進むため、売却時に問題となるような瑕疵が見つかる可能性があります。
瑕疵は素人ではわからないことが多いため、購入・売却前にインスペクションを実施することにより、取引後のトラブルを避けられるのです。
費用は住宅の大きさや種別、実施方法によって異なります。
戸建ての場合、簡単な目視での診断であれば5万円~7万円程度でしょう。
専門の機材の使用や、屋根裏・床下に入って詳細に調査をおこなうと、その分費用が上乗せされて10万円以上になることもあります。
マンションの場合、戸建てより費用が抑えられるため、目視の診断で4万円~6万円程度になります。
インスペクションは買主・売主にかかわらず、実施する側が費用を負担しなくてはいけません。
インスペクションを実施する意味とは?一連の流れや実施期間
実際にインスペクションをする場合、依頼から実施、結果報告まで1~2週間程度かかります。
購入する前にやっておきたい方は、インスペクション中に他の申し込みが入ってしまう場合があるため、あらかじめ実施の旨を売主に伝えておくとよいでしょう。
実施の流れは業者によって異なりますが、一般的には専門家に依頼し、日程を決めて実際に見に来てもらいます。
診断の際、平面図や住居の施工にかかわる資料があれば、より正確に判断してもらえる可能性があるため、残っていれば専門家に渡しましょう。
当日の流れは、依頼主立ち会いのもと2~3時間かけて専門家が調査するのが一般的です。
依頼主が立ち会わないケースもありますが、その場で診断を聞けたり気になる箇所を見てもらったりできるため、可能であれば一緒に確認することをおすすめします。
診断後、結果の書類を受け取って終了です。
報告書は売買の際に重要な資料となるため、大切にとっておいてください。