一戸建てを購入するとき、人気が高いのが角地。
角地とは「交差する2つの道路に接した角の区画」の土地を指します。
今回は角地の特徴をメリット・デメリットの両面から詳しく解説していきます。
〈角地のメリット〉
・日当たりの良さと開放感に恵まれる
角地に人気が集まりやすい理由のひとつとして、日当たりの良さが挙げられます。
通常の土地とは異なり、複数の方向から日差しが入ってくることから、住居に光を取り込みやすくなるのです。
また、隣地と接する部分が少なく、風通しが良くなる点も角地の魅力だといえます。
特に、住居同士が密接になりやすい都心部などでは、明るく開放感のある住まいづくりを考えるうえでは、重要な条件のひとつとなります。
・間取りの自由度が高い
角地には間取りの自由度が高いといったメリットもあります。
通常の土地では、基本的に玄関を設ける方向が道路側の一択になってしまうため、自然とそのほかの部屋の配置においても選択肢が狭まります。
しかし、2方向の道路に面している角地では、異なる方角のどちらでも玄関を配置することができるのです。
そのため、日当たりの良い面にリビングを配置したり、駐車場と玄関の向きをバラバラにしたりといったある程度自由な間取りが実現可能となります。
・資産価値が保たれやすい
角地のもうひとつのメリットは、資産価値が下がりにくい点にあります。
将来的に住まいを手放すことになったとしても、角地は人気が集まりやすい条件のひとつでもあるため、周囲よりも高い売却価格が期待できるのです。
・建ぺい率の緩和措置がある
自治体にもよりますが、建ぺい率の緩和措置など建築条件の制限が緩和される角地もあります。
分譲地の地図をみると、角地の土地は「隅切り」といって、角の部分を削られている土地があります。
これは、通行人や車の見通しを確保したり、曲がりやすくしたりするために設けられた措置です。
その分、敷地面積が狭くなることから、建ぺい率の緩和措置があるといわれます。
緩和される割合は、10%割増のところが多いようです。こうした土地を購入すれば、建築面積を広く取れます。
〈角地のデメリット〉
・土地代が高い
購入希望者が多く、資産価値も下がりにくいことから、道路に一面しか接していない土地と比べて価格が高くなりやすい傾向があります。
土地の条件などにもよりますが、同じ分譲地で同じ面積の土地と比較すると、角地は1~2割ほど高いことが多いようです。
高いのは、土地代だけではありません。その土地に毎年課税される固定資産税や都市計画税も割高になります。
これらの税額は、土地の価値に対して一定の税率をかけて算出するものですから、土地代が高くなれば税金も高くなるのです。
・外構工事の費用が高くなることがある
2方向以上の道路に接していることから人目に付きやすい角地は、敷地内や家のなかの様子が外から見えやすく、プライバシーに配慮した設計が求められます。
その対策として、敷地の周囲に塀やフェンスを設けるのが一般的ですが、道路に一面しか接していない土地よりも長くなるため、外構工事の費用が高くなることもデメリットの一つです。
・防音・遮熱対策が必要なケースもある
面している通りの通行量によっては、車の走行音が気になってしまうこともあります。
大型トラックが通行できるような車通りの多い土地では、振動・騒音対策が必要になるケースも少なくありません。
また、日中から夕方にかけて西日が差し込む土地では、夏場の日差しが強くなりやすい面もあります。
その場合は、室内に熱がこもるのを避けるために窓や軒の配置を工夫したり、遮熱性能に優れた設計を行ったりするなど、何らかの対策が必要となります。
・3階建ての家が建てられない場合もある
自治体によって、角地には「斜線制限」を設けるところもあります。
斜線制限とは、日当たりや風通しを確保するために建物の高さなどに制限を設けることです。
この斜線制限には道路に対しても適用され(道路斜線制限)、2方向以上を道路に接した角地の場合、制限が厳しくなることがあります。
よくあるのが、建物の高さ制限について。2階建てはOKでも、3階建ては不可というケースもありますから、土地の建築制限について調べることも重要なポイントです。
〈角地の方角による違い〉
角地と一口に言っても、どの方向が道路に面しているかによって、ずいぶんと印象が違ってきます。
そのため、土地を購入する際には、方角ごとの特徴も押さえておくことが重要です。
・北西角地の特徴
北西角地は、午前中や日中の日当たりはそれほど強くなく、一方で西日の影響を受けやすい立地です。
しっかりと日当たりを確保するためには、北側にある程度のスペースが必要となるため、周囲の状況を確認しておくことが大切だといえます。
北西角地は、ほかの方角と比べて日当たりに恵まれていないとされている半面、角地のなかでは土地の価格が比較的に安いといったメリットもあります。
・北東角地の特徴
北東角地も北西と同じように日当たりには恵まれない面があるものの、東側に建物がないため、朝方は日差しを取り込みやすい点が特徴です。
向かいの建物の反射光や天空光を利用して、北側の採光性を高めるような工夫をすれば、北向きでも十分に住まいの快適性が向上する可能性があります。
・南西角地の特徴
日当たりに関する条件は、北側の立地に比べて優れているといえます。土地の南側に面している部分は、日当たりがもっとも良くなるため、リビングなどの団らんスペースに最適です。
ただ、東側がほかの建物に遮られるため、午前中は日差しが取り込みにくい面があります。また、西日が入り込む立地であることから、夏場は室温が高くなりやすい点に注意が必要です。
・南東角地の特徴
日中の日当たりが良い南側と、午前中の日当たりに優れた東側に面しているため、日当たりに関してはもっとも理想的な立地であるとされています。
また、西日は差し込みにくい立地であるため、夏場でもそれほど室温が上がる心配はありません。
ただ、ほかの角地よりも土地の価格が高くなりやすい面もあるため、コストとのバランスを考慮することが重要となります。
〈まとめ〉
以上、角地のメリット・デメリットを解説してきました。
角地の購入を検討されることがある場合には、デメリットがあるからダメというわけではなく、その角地におけるメリットとデメリットの双方を比較し、いずれの方が勝るのか、しっかり熟慮されることが望ましいでしょう。
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